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ラプラスの魔女
 かみさんがコーラスの仲間から借りてきた本が面白いからと東野圭吾の「ラプラスの魔女」という本を薦められた。ここのところこのジャンルの本はご無沙汰だった。読み始めたら面白い。一気呵成とはいかなかったが、それに近いスピードで読了した。
 「ラプラスの魔女」? 18世紀の科学者ラプラスは、「物理的法則がすべて満足できれば未来は予知することが出来る」とした。カトリックはこの科学至上主義を揶揄して「ラプラスの悪魔」というようになった。
 本作のタイトル「ラプラスの魔女」は、このラプラスの悪魔をもじったもの。登場人物の一人「円華」は、森羅万象を読み切って行動する。天候予測などはお手の物。温泉街で硫化水素の死亡事故が発生する、自然の中で風の流れを読み切れる人物が存在したなら、ガスを一箇所に滞留させて「人殺し」をしていたとも考えられる。それはもう事故ではなく事件だ。
 読み続けるとストーリー、人物の展開がアッと驚く何とか・・・。読み終わればそんなことかということであったが。
 様々な情報のなかからどうこのテーマに着眼して小説に仕上げていったのか、エンターテインメント作家の柔軟な発想力に驚かされた。

| 本・映画 | 22:27 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
健さんの映画をTVで
 健さんといえば高倉健、先月11日に81歳で亡くなった。超が付く大スター。TVでは追悼番組が続いた、映画も多い、映画館で観たのもあるがもう一度と録画した。「駅 STATION」「ほたる」「あなたへ」「幸せの黄色いハンカチ」、いずれも80年以降の健さんの代表作。録画は便利、コマーシャルはスキップ、たまには早送り。どの作品も2度目か3度目だが偉大なスターを偲びながら観て新たな感動に浸れた。いずれも健さん以外の主役は考えられない映画。
なかでも「駅」が素晴らしい。刑事とオリンピック射撃選手、過酷な勤務が離婚の背景。つかの間の桐子(倍賞千恵子)との恋、刑事をやめようと決意してから桐子の愛人で殺人手配犯人を射殺して駅で辞表を破り捨てる。刑事としてしか生きる道がないということなのだろうか、桐子との恋があったのか、いずれにしても不器用な生き方しかできない、そんな役柄が似合う健さんならではのエンディング。
名作の評価が高い「黄色いハンカチ」は笑わせながらハンカチがはためくエンディングはさすが。でもなんだか自然ではないオーバー演技の武田鉄矢、妻を信じ切れないで札幌に行こうとする健さん、桃井かおりの説得で割と簡単に翻意、この辺は少し釈然としないが良い映画であるのは間違いない。
任侠物も録画したがこれはかみさんが早々消してしまった、健さんファンということだが80年以降の映画が好みのようだ。

録画してある「野生の証明」「四十七人の浪士」はそのうちゆっくり観ることにする。
| 本・映画 | 22:55 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
柘榴坂の仇討
 映画「柘榴坂の仇討」をかみさんと観てきた。水戸藩士、桜田門外の変、最近読んだ天狗党関連の「恋歌」など最近興味を持ったキーワードから観たいと思っていた。かみさんも友人が若松監督のお兄さんから「良い映画だから観て」と送られたファックスを見て興味を持ったようだ。昨日がこの映画の最終放映日だった、ラッキー。午後からひたちなかのトーホーシネマに出かけた。
 ストーリーはネット情報などからおおよそ分かっていたが、重厚な映像に引き込まれた。
秋元警部が彦根藩史志村金吾に水戸藩士生き残り佐橋十兵衛の居場所を教える。金吾が十兵衛のところへ行く、その日新政府は「仇討禁止令」を布告していた。この辺の絡みと結末への関係が少し分かり難かった。もう一つ、輪が切れたときに願いがかなえられるという西洋腕輪エピソードはこの映画にふさわしくない、二人が会いまみえた日に金吾の妻の腕輪が切れるというのはいかにも嘘っぽい。


金吾が13年探した十兵衛と初めて会う駅舎前;HPより

 ここで描かれる井伊直弼は安政の大獄の悪役ではなく、開国論で先が読め風流を愛でる英明な大老。それを好きになった近習・護衛役の金吾という設定。でも事前に襲撃を知らせる密書が届いていたのに、いつもの警護体制でいい、雪なので雨合羽を着て刀の柄を油紙でカバーしたというのは如何なものか。腕っこき金吾の最重要ミッションは主君直弼の護衛なのに槍を奪った十兵衛を追って結局直弼は誅殺される。金吾の両親がこのため自害する、切腹を許されず明治になってもひたすら生き残り水戸藩士を探し続ける。なのに最後のシーンはなんだか無理があるんではないかなと思ってしまう。
史実の18人に佐橋十兵衛という名前はないし、彦根藩士志村金吾もフィクションだろう。小説家というのはいかにもあったかのようにストーリーを紡ぐ。

 
 
 
| 本・映画 | 18:11 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ここ二ヶ月の読書メモ
吉村昭
・魚影の群れ:大間マグロ漁師の凄まじい漁師魂、最後は老人と海をほうふつとさせる。これが大間をブランドにしたようだ。
・鵜:捕獲場鵜の岬は当地からすぐ。捕獲者、鵜匠の苦労、伝承にこだわる父親と娘の葛藤…読み応えある短編
・三陸海岸大津波:ブログにコメントを頂く「無冠帝」さんお勧めの一冊。
 明治29年、昭和8年、チリ大地震大津波と聞き取りに基ずく大津波の記録、きちんとした検証で「自然災害は繰り返す」と書いている。明治29年には50mの大津波が押し寄せたとある。この本をきちんと読んでいれば原発関係の専門家は「想定外」などという言い訳は出来ないことになる。今日の読売に長谷川櫂「震災歌集」の歌があった。
「みちのくはけなげなる国 いくたびも 打ちのめされて立ち上がりし国」。けなげも立ち上がりし もむなしく感じる。吉村昭はそうならないよう警鐘を込めてこの本を書いたのだろうが…、亡夫を偲んで津村節子さんが「三陸の海」を刊行した。読んでみようと思う。

山本周五郎
・柳橋物語:好きな作家だがまだ読んでなかった、ラジオの一寸したコメントが気になって読んでみた。感情が希薄になったのか一気に最後まで読んでしまった。情けないのか年のせいなのか。
・むかしも今も:こちらの方が周五郎らしいと思って読み終えた。

村井康彦
・出雲と大和:古事記のH先生から勧められた一冊、神話の世界をきちんと検証して歴史的裏付けをとっている、出雲勢力と卑弥呼、邪馬台国は奈良田原本町と言い切っている、古事記とこの本の関連を先生が解説してくれた。

シルバー川柳2冊:かみさんが友人から借りてきた、笑ってばかりいられない何れ我が身。

サライ・インタビューブック「黄金の時代」:著名人10数人の言いたい放題。少し古い本。

 
| 本・映画 | 17:58 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
倍返し
 倍返し、半沢直樹…人気ドラマらしいことは何となく分かっていたが、特別見たいとも思わないでいたら9月には終了してしまった。しばらくしてかみさんが友達から文庫本2冊借りてきて読みふけっていた。面白いから読んでみたらということで読み始めたら止められない。「オレたち バブル入行組」「オレたち 花のバブル組」2冊を結構夢中になって読み進んだ。読了後、その後が気になってシリーズ第3弾「ロスジェネの逆襲」を買い込んだ。わくわく面白く読ませてくれる小説に久し振りに出会った。
TVドラマと小説は少し違うようだが高い視聴率になったのは分かるような気がする、再放映があるなら是非見たい。

キーワードは1970年前半世に出たベビーブーマー世代(団塊の世代)、1990年前後のバブル期とその崩壊の世代、その後1994〜2004年に亘る就職氷河期に世に出たロスト・ジェネレーション世代。バブル期世代は団塊の世代を批判し、ロスジェネ世代はバブル世代を批判する。
熱血主人公の血沸き肉躍る大大活躍、それを支える同窓同期融資部の渡真利、何時の間にか半沢の魅(魔)力に引き入れられる様々な助っ人、悪の役も根っからの悪ではなさそうなところも良いんだろう。抜群のストーリー・テーラーに引き込まれた。



 1965年入社の身、団塊もバブルもロスジェネ(この言葉はあまり馴染みがない)いずれの世代とも様々関わった。銀行・銀行マンとはあまり縁がなく小説の世界は門外漢、メーカーの立場で各世代を振り返ってみると団塊は流石に大勢入社してそれなりに組織のトップで活躍した人材が多い、小説では悪しき伝統をつくったように書かれているがメーカーでは少し違うようだ。学生の売り手市場、リクルートで大学通い、そのための立派な寮や施設まで用意したのがバブル期か、玉石混交入社数年で自然淘汰された時代、ロスジェネは少数精鋭優秀な若者が多かった。
さて我が身を振り返ると、まあ良い時に入り様々あったが高度成長の波に乗りバブルもそこそこ乗り切り結構やりたいようにやらせてもらった。この間、夜逃げしようと思ったこと数回、今では良い思い出になっている。ぬくぬくと不良年金生活を過ごさせてもらっているのを多少肩身が狭く感じることもあるが。
| 本・映画 | 23:20 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
映画;レ・ミゼラブル
 話題のミュージカル映画「レ・ミゼラブル」を新聞の絶賛評に魅かれたこともあり観に出かけた。アフレコでない俳優の肉声と大がかりでリアルなシーン、どんなふうに撮影し録音したのだろうか。
あまりにひどいパリの貧民街、こんなところで暮らしが出来るのかと思う、あっという間に感染症などにやられてしまいそう。パン一切れで19年の牢獄生活、出獄してミリエル司教と出会い贖罪生活、10年もしないで工場経営と市長になる。バルジャンの身代わり裁判に名乗り出て、フォンテーヌとの約束のため脱走、コゼットとの生活、市民革命とマリユス、執念のジャベールと自殺、バルジャンの死。
これだけの長大なお話をそれも歌だけで3時間弱にまとめるのは少し無理なのでは。ミュージカルと割り切って観ればいいのかもしれないが、どうしてもストーリー展開を考えてしまう。
お涙頂だい的な感動シーンも当てにしたが見当たらない。各俳優さんの歌と熱演は素晴らしいと思うが、見終わった後何か消化不良のような印象を持った。

 電子辞書の日本文学1000作品に豊島与志雄訳の「レ・ミゼラブル」全訳が収録されている(この電子辞書はすごい)、大昔読んだのは児童文学だったと思う。読んでみたい気もするが何か暗く重たい、どうしようか。
| 本・映画 | 19:46 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
氷山の南
 好きな作家のひとり池澤夏樹の「氷山の南」を読んだ。寝床に入ってから数十ページのペースなので10日ほどかかったが後半は一気読み。大きなスケールの小説、こういう発想はどこから出てくるのだろうか。
 南極大陸に降り積もった大量の雪が圧縮されて氷になり移動して海に入り氷山となる。溶ければ真水だから、水不足をうるおす貴重な資源になる。重さ1億トンの巨大な氷山を、タグ・ボートで曳航してオーストラリア南側の港に運ぶ。アイヌの血を引く主役のジンが様々な体験を通して成長していく冒険小説だが、箱舟と名付けられた氷山も主役。
氷山を包み込む素材がカーボンナノチューブ(CNT)のブランケット。この発想にはカーボン屋の端くれとして興味がある。CNTを使って将来宇宙衛星への軌道エレバーターを造る構想が以前新聞報道された。軽くて強い夢の素材、でもまだ生産体制も確立されてなくお値段はグラム単位で金のお値段。さらにこんな微粉の素材を継ぎ目も縫い目もない密に織り込んだブランケットに織り上げる。このお話しは2016年、まだ4年先。技術革新は進むだろう、深く詮索することでもないか。
こんな些細なことはどうでもよく、アイシストや自然保護者の妨害、アボリジニのジムとの成人式、生物学者アイリーンとの恋の行方。わくわくさせてくれるストーリーにあふれ良い時間を過ごさせてもらった。
恥ずかしながら、氷山は海水が凍ってできたもので解ければ塩水?と思っていた。20年ほど前稚内の流氷でオンザロックを飲もうと友人何人かで出かけた。残念ながらこの冬は暖冬で流氷は漂着しなく企画はパーとなった。この時、解けた流氷がショッパイとは思ってなかったようだ。


| 本・映画 | 22:47 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
乱読
2ヶ月ほどの乱読記録。
・官邸から見た原発事故の真実 田坂広志:光文社新書
 Q&Aスタイルで読みやすく、理解しやすい。原発推進者から慎重・脱原発に。
 キーワード:「我々は運が良かった」「パンドラの箱を開けてしまった」「高レベル廃棄物」「トイレなきマンション」「理由のない楽観論」などなど、示唆に富んだ一冊。
・みんなが知りたい放射線の話 谷川勝至:少年写真新聞社
 小学校5年生の孫のため・・・といってもなかなか内容もある
・蜩 ノ記 葉室麟:祥伝社
 次女から送ってもらった。今年度、直木賞受賞作で選考委員の浅田次郎絶賛ということ。
 まあ面白かったが、山本周五郎の重厚さはなく、亜流藤沢修平といった感じ。
・糖尿病と私 水野肇
 著名な医事評論家渾身の書ということで一糖尿病患者として興味津津で読んだが拍子抜け。
・大往生したけりゃ医療とかかわるな 中村仁一:幻冬舎新書
 老人ホーム付属診療所医師の著。医療措置を行わない自然死は夢うつつで穏やか、癌は治療しなければ痛みがない、繁殖期を過ぎた人に検診やドックは不要 など。年寄の生活の質(QOL)を高めるために不必要な医療はするなという。なかなか説得力がある。ベストセラーのようだ。
・ハワイ・トレッキング 近藤純夫:平凡社・・・多賀図書館
 常夏のイメージのハワイには冠雪する4千mの山があり、活火山ツアーも出来る。マウイ・ホノルル以外のカウアイ島、ハワイ島のトレッキングは興味ある、そのうち出かけたい。
| 本・映画 | 21:43 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
虞美人草

 夏目漱石の「虞美人草」をやっと読み終えた。

茨キリ大の秋季公開講座「夏目漱石を読み返す」はこの本が取り上げられた。6回の講義で内容や背景は何となく理解出来たが、毎晩寝床での数ページでは講座中の読了は出来なかった。特に前半のこれでもかという、漱石の知識のひけらかしには驚かされていささかうんざり、初めての新聞連載小説で誰がこんな小難しい連載を読んだのだろう と疑問に思った。

正宗白鳥の評、「才にまかせて、詰まらないことを喋り散らしているように思われる。・・・物知り振りと、どのページにも頑張っている理屈に、私はうんざりした」 正鵠を射ている評だと思う。

講師のH先生はこの小説が書かれた時代背景について何回かふれていた。1907年、明治の後半、文明・近代化は外発的(通常の10倍の速さ)に進んでいた。その象徴が主人公、藤尾であり、そのひずみへの反発・本来内発的であるべきとして描かれたのが甲野欽吾、宗近一、そのはざまで右往左往したのが小野さん。読み終わってなるほどと思うが、あまり理屈付けは必要ないようにも思う。

後半のストーリーはなかなか良い展開だし、小説としてもあまり理屈なく読ませてくれる。

才にまかせず、簡潔な文体にしたらもっと人気が出たのではないだろうか。漱石として初めての新聞連載、この文体は譲れなかったのだろうが。


「虞美人草」が「ひなげし」というのは知らなかった。藤尾の象徴としてこの花を題名にしたのだろう、でもどちらかといえば華奢で可愛らしい花。「ひなげし」からモネが連想される、こちらは少し華麗な感じもするが、いずれにしても藤尾のイメージからは違和感を感じる。

 
| 本・映画 | 10:40 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
秋刀魚の味
 昨晩、NHKBSで小津安二郎の「秋刀魚の味」を見るともなく見はじめたら面白く最後まで見てしまった。前に一二度 見ているが記憶は断片的、49年前の良き映画時代の名匠の遺作、豪華キャストの半世紀前の演技も興味津々で引き込まれた。
 妻を亡くした父と娘が、娘の結婚を巡るやり取り、父親と友人3人が小料理屋で酒を酌み交わすシーン、老いた恩師と行き遅れた娘の哀愁。トリスバーと軍艦マーチ、低いカメラワークなど小津作品の典型だが何故か引き込まれいつの間にか最後まで見てしまった。秋刀魚は出てこないが味は何となく分かった。

 主人公 笠智衆、と友人中村伸郎、北竜二の三人が小料理屋で酒を飲むシーンが何回かある。料理を箸先に一寸摘まみながら好いピッチで猪口をはこぶ、旨そうに良く飲む。トリスバーでもストレートをくいくいと空ける、好い飲みっぷりだ。飲むシーンもいいが、気になったのは3人の風貌と年齢。
中学卒表して40年、まだ現役のサラリーマンや大学教師?、旧制中学として56、7歳。風貌、風格からしてとても60前とは思えない。
閑人含めアラ古希の仲間と比べても3,4歳以上年上の風貌・貫禄を感じる。どうしてなのだろう。精神科医の和田秀樹は最近のコラムで今の75歳は、頭脳・身体機能から見て50年前の65歳くらいに当たるといっている。漱石、鴎外、茂吉たち文豪の風貌も今と比べると10-15歳以上の風格がある。貝原益軒が「養生訓」を書いたのが84歳、今の百歳以上といえそう、どんな風貌だったのだろう。

 高齢化社会で食材やサプリ、医療など様々なアンチエイジングで外観は若づくりになった、でも50年前と比べ精神面の若さはどうなのだろう。
年をとると若い時の10台の速さで月日がたつという。言うは易しで難しいが夫婦仲良く毎日を大事に、健康で若々しく残された人生を楽しみたいものだ、それが内的若さにもつながると思う。
| 本・映画 | 20:43 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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